Sake Worldの酒蔵投資は怪しい?SNSの噂や口コミ、配当の仕組みを徹底解剖

引用:Sake World酒蔵投資(サケワールド)

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投資マニアさわです。

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投資マニアさわ

41歳の投資マニアです。ほったらかしでお金が増える投資が大好物。不動産投資を基盤としています。現在、約30種類の投資を実践し、投資運用総額約6.2億円。年間手取り家賃収入約800万円。金融商品からの配当が年間約200~1000万円前後。現在IT系コンサルティング企業勤務。過去には金融機関や外資系IT企業に勤務。宮崎県出身。1児の父。

 


今回は、京都の老舗タウン誌出版社である「株式会社リーフ・パブリケーションズ」が展開する「Sake World酒蔵投資」について、評判や口コミ、サービス内容を整理しつつ、「商標権をNFTで購入して暗号資産で受け取る」という投資スキームの仕組みや注意点を解説します。

すでにSNSなどで広告を見かけた方や、Sake Worldの酒蔵投資を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

この記事でわかること

  • Sake World酒蔵投資の具体的な仕組みと、「怪しい」「詐欺」と検索される理由
  • 実店舗の高評価と、SNS上で警戒されている事態のギャップ
  • 利回りシミュレーションの矛盾や暗号資産(POL)配当のリスク

そもそも「Sake World酒蔵投資」とは?

最近、ネットの広告やSNSで「Sake Worldの酒蔵投資」という言葉を目にした方も多いのではないでしょうか。

まずは、この投資スキームが一体どういう仕組みなのか、基本構造を整理しておきます。

1口5,500円、日本酒の売上に応じて配当を暗号通貨で受け取る投資

Sake Worldが提供する酒蔵投資は、端的にまとめると、「1口5,500円から商標権の共有持分(NFT)を購入し、対象となる日本酒の出荷量に応じて配当を受け取る」というものです。

投資家は、特定の酒蔵(現在は2024年にグループ化した岡山県の「Sake World牧野蔵」)が使用する「商標権」の共有持分を、NFT(非代替性トークン)として1口5,500円という少額から購入します。

そして、商標トークンを保有するウォレット宛に、暗号資産(現在はPOLを予定)で配当が支払われる仕組みです。

配当が日本酒の出荷量(課税移出量)に連動している

この投資の最大の特徴は、配当の原資が企業の「利益(黒字額)」ではなく、日本酒の「出荷量(課税移出量)」に完全に連動している点です。

公式のルールでは、「対象となる日本酒が1ml出荷されるごとに0.3円」のロイヤリティ(配当原資)が発生し、それを出資者の口数に応じて分配する仕組みになっています。

つまり、酒造りのコストがかさみ会社全体としては赤字であったとしても、お酒が1本でも出荷されれば確実に配当の原資が発生する、という「売上(出荷量)連動型」のスキームを採用しています。

なぜ「怪しい」「投資詐欺」と検索されるのか?

引用:Google検索
引用:Google検索

Google検索で「Sake World 酒蔵投資」と検索すると、「怪しい」といった不穏な検索サジェストが表示されます。

考えられる理由はいくつか考えられますが、一つは仮想通貨、暗号通貨、NFTの領域では儲からない投資や投資詐欺が横行していることが考えられます。暗号通貨関連の投資案件と言われると、自然と身構える方も多いのではないでしょうか。

またもう1つ致命的な問題としてSNSを中心に指摘されているのが、非現実的なシミュレーションの数字です。前述のとおり、Sake World酒蔵投資では「日本酒の出荷量に応じて配当が受け取れる」仕組みですが、公式が目標と掲げている「10年目で利回り35%超」を達成するためには、「日本一の酒蔵」に急成長しなければならない計算になります。

なぜそのようなシミュレーションになっているのか、その根拠は何なのかなどを、本記事では順を追って見ていきます。

参考:
トップページ|Sake World酒蔵投資(サケワールド)
酒蔵の育成投資|Sake World酒蔵投資(サケワールド)
よくある質問と回答|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

Sake Worldの口コミ・評判を徹底解剖!実業と投資で評価が真っ二つ

Sake Worldに関する口コミを調査すると、「実店舗でのサービス」と「オンライン上の酒蔵投資」で、世間の評価が見事に真っ二つに分かれていることがわかります。それぞれのリアルな声を整理してみましょう。

実店舗の口コミは最高評価!「My Sake World」のリアルな満足度

株式会社リーフ・パブリケーションズは、投資事業だけでなく、京都で日本酒のブレンド体験ができる実店舗「My Sake World」などを運営しています。

こちらの実店舗に対するGoogleマップの口コミを調査したところ、全639件のレビューのうち、なんと630件が星4以上の高評価となっていました(2026年4月時点の集計)。

  • 「日本酒についての説明も分かりやすく、スタッフの接客が良い」
  • 「自分好みのオリジナルの味が作れて、旅行の良い思い出になった」
  • 「大人の化学実験みたいで楽しい」

といった声が多数寄せられています。

実業としての顧客満足度は極めて高い状態です。これを見る限り、Sake Worldは決して「実体のない架空のビジネス」を展開しているわけではなく、質の高いリアルなサービスを提供する強固な土台を持った企業であることがわかります。

参考:
My Sake World Oike Bettei|Googleマップ
My Sake World Kyoto-Kawaramachi|Googleマップ

SNSの口コミ①:不自然な「クーポンばらまき」への警戒

一方で、X(旧Twitter)などのSNSで「Sake World酒蔵投資」に関する口コミを調べると、まず目につくのが、「いまなら1口買うと〇口無料」「この紹介コードを入力してください」といった、同じような文面のテンプレート投稿が大量に溢れている点です。

これは、Sake Worldが公式に「販売パートナー(アフィリエイト)制度」を導入しているためと考えられます。

紹介者が報酬を得る目的でSNS上で不自然な勧誘を繰り返しており、これが一般の日本酒ファンからすると「情報商材やネットワークビジネスのようで胡散臭い」と拒絶反応を引き起こす原因となっている可能性があります。

参考:
よくある質問と回答(販売パートナーについて)|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

SNSの口コミ②:提携酒蔵からの相次ぐ「関知していない」発言と炎上騒動

さらに、本記事執筆時点でSNSを中心に問題になっているのが、提携酒蔵との間で行き違いが発生し、次々と反発の声が上がっている点です。

2026年4月下旬、Sake Worldのプロジェクトに協力酒蔵として名を連ねていた「土田酒造」が、X上で「ブレンド酒等への同意はしたが、酒蔵投資については関知していない」「当該協力酒蔵一覧からの除名の依頼をしている」と公式に声明を出す事態が発生しました。

現在、一部で議論を呼んでおります「酒蔵投資」につきまして、ご報告をさせていただきます。
酒蔵投資について、当蔵は関知しておりません。

NFTマーケット様とは「Sake World」によるブレンド酒のご提案や「Assemblage Club」でのミニボトルでの販売等の同意はさせていただいておりましたが、その説明や契約の中にこの度の酒蔵投資の内容は入っておりませんでした。
今回の件も、お客様からのご連絡で初めて知ったのが実情です。
この度の件につきましては、協力は致しかねること、当該協力酒蔵一覧からの除名の依頼をさせて頂いております。

ご心配をいただいた皆様におかれましては、大変申し訳ございません。
以上、ご認識いただけますと幸いです。

引用:土田酒造【公式】完全無添加醸造”シン・ツチダ “醸造元(X)のポスト

Sake Worldの公式アカウントは「ブレンド協力酒蔵様が酒蔵投資サービスに関与しているかのような誤解を招く表現があった」と不備を認め、ウェブページ上の記載削除と謝罪を行っています。

今回、弊社側の確認および表現が不十分であったため、ブレンド協力酒蔵様が酒蔵投資サービスに関与しているかのような誤解を招く形となってしまいました。
(中略)
なお、ウェブページ上の記載箇所については、現在削除等をすすめております。
関係酒蔵様ならびに関係者の皆様には、改めて深くお詫び申し上げます。

引用:Sake World / 日本酒を資産に🍶(X)のポスト

しかし波紋はそれだけに留まらず、「ハクレイ酒造」「天鷹酒造」「香坂酒造」といった他の協力酒蔵も、SNSや公式サイトを通じて次々と「投資スキームには一切関与していない」と同様の注意喚起や声明を発表する事態に発展しています。

酒蔵投資について
皆様にはご心配をお掛けしております。

先ほどリーフパブリフィケーションズ様からもお詫びのお電話を頂き、弊社社名などすべて削除を頂きました。
弊社の見解と対応はホームページへ掲出させていただいております。
ニュースリリース

投資勧誘サイト「Sake World 酒蔵投資」への掲載に関する弊社の見解について

引用:ハクレイ酒造【公式】(X)のポスト

一部で話題になっております「酒蔵投資」ですが、NFTでの販売に参加しておりましたが、「酒蔵投資」については弊蔵では全く関知しておりませんでした。
先方より、誤解を与える表現で迷惑をかけたことへの謝罪と、該当箇所を削除する旨のご連絡を頂きました。皆様にはご心配をお掛けいたしました。

引用:天鷹酒造株式会社🍶【公式】(X)のポスト

一部で話題となっております「酒蔵投資」につきまして、今回の件に関しては事前に詳細なご説明を受けておらず、内容についても承知していない状況でございます。
このたびは、ご心配をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。

引用:【公式】香坂酒造株式会社(X)のポスト

SNSの口コミ③:専門家が鳴らす「金商法」のグレーゾーンへの警鐘

弁護士アカウント等から、当スキームに対して疑念を投げかける声も見られます。

要するに「お金を出して、事業の収益を受け取る権利」
…これって金融商品取引法のファンド規制の話では?

ポストの一部を引用:@bit_lawyer(X)のポスト

ただ、運営側は法律事務所の確認を取っていると説明しており、上記の弁護士アカウントによる指摘の中でも「※公表情報をもとにした個人の見解です。運営側に異なる整理(弁護士意見書等)がある可能性は残ります。」とも明記されており、これ自体が何かを断定するような内容ではありません。

弊社が今回販売する商品については商標権であるため、販売にあたっては金融庁への登録・ライセンスなどは不要であることを確認しております。

具体的には、弊社が今回販売する商標権については、金融商品取引法上の集団投資スキーム持分(同法2条2項5号)への該当性が懸念されたため、事前にスキーム及び各種適用規約について法律事務所等への確認を実施しております。
スキームについては、以下をご覧ください。

https://invest.sakeworld.jp/investment-target

引用:よくある質問と回答(商品について)|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

※補足:現在、商標権は「品切れ中」

こうしたSNSでの騒動や専門家からの指摘が影響しているかは不明ですが、現在Sake Worldの公式マーケットプレイスを確認すると、販売枠が膨大にあるはずの商標権持分が「ただいま品切れ中です」と表示されており、実質的に販売(購入)ができない状態となっています。

参考:商標権持分|Sake World Market 

運営会社「株式会社リーフ・パブリケーションズ」とは

引用:リーフ・パブリケーションズ

SNSで騒がれていると聞くと、「どこかの怪しいペーパーカンパニーが運営しているのでは?」と疑う方もいるかもしれません。しかし、結論から言うと、Sake Worldの運営会社はきちんとした実体と歴史のある企業です。

会社概要

まず基本情報は以下のとおりです

会社名 株式会社リーフ・パブリケーションズ
所在地 京都府京都市中京区烏丸通錦小路上ル手洗水町650 アーバン井門ビル5F
設立 2000年1月(創業1996年)
資本金 1億円
代表者 代表取締役社長 中川真太郎
事業内容 出版事業(雑誌『Leaf』等)、Webサービス事業、イベント事業、酒類販売事業、NFTマーケットプレイス事業など
その他 全酒類を対象としたNFTマーケットプレイスに関する特許を取得(特許7337425号、特許7389527号)

京都で長年タウン誌を発行する老舗企業

運営元である「株式会社リーフ・パブリケーションズ」は、2000年1月に設立され、京都府京都市に拠点を置く企業です。長年にわたり、京都や滋賀の地域密着型タウン情報誌『Leaf』を発行してきた、地元では名の知れた出版社です。

また、近年開始した日本酒NFTマーケットプレイス「Sake World NFT」の事業拡充に向けて、外部の投資家等から2億7500万円の資金調達を実施しています。さらに、NFTマーケットプレイスの仕組みそのものに関して、国内で2件の特許(特許7337425号、特許7389527号)も取得しています。

太陽光ファンド経験を持つ代表による「第二創業」

では、なぜ「京都の出版社」が、突然「Web3」「NFT」「小口投資ファンド」といった高度で複雑な金融スキームを始めたのでしょうか。

その謎を解く鍵は、経営陣の体制変更にあります。同社は近年、「お酒の価値の最大化」を掲げて事業転換(ピボット)を図っています。そして2024年、この「第二創業期」を牽引する代表取締役社長として就任したのが、中川真太郎氏です。

公開情報によると、中川代表は過去(および現在も)に「太陽光発電所」を運営する合同会社の職務執行者などのマネジメント業務に関わってきた経歴を持ちます。

投資に詳しい方ならピンとくるかもしれませんが、過去10年ほどの間に日本国内で普及した「太陽光発電の小口投資ファンド」の多くは、合同会社を用いたスキームを採用していました。つまり、「小口投資やファンドの組成に長けた人物がトップに就任したことで、伝統的な出版・日本酒事業に、現代的な金融・資金調達スキームが持ち込まれた」という風に読み取ることができます。

参考:
リーフ・パブリケーションズ
Sake World酒蔵投資(サケワールド)

Sake World酒蔵投資の詳細な仕組み・特徴

引用:Sake World酒蔵投資(サケワールド)

ここからは、Sake Worldの酒蔵投資がどのようなルールで運用されているのか、その「詳細な仕組み」や「投資商品としての特徴」を改めて整理します。

投資対象は「Sake World牧野蔵」の商標権

この投資では、投資家は「Sake World牧野蔵(岡山県)」という酒蔵が製造・販売する商品に使用される「Sake World」という商標権の共有持分(商標トークン)を購入します。

Sake World牧野蔵は、自社での醸造だけでなく、全国55蔵以上の協力蔵から日本酒を仕入れ、それらをブレンドした「オーダーメイド日本酒(ブレンド日本酒)」やOEM製造を行う拠点となる計画です。投資家は、そのブランドロゴ(商標)のオーナーの一部になる、という立て付けです。

配当ルールは「出荷量1mlあたり0.3円」

配当(ロイヤリティ)の計算ルールについても、改めて整理しておきましょう。対象となるのは、Sake World牧野蔵から出荷された日本酒(課税移出量)です。

  • 1ml出荷されるごとに、0.3円の配当原資が発生する。
  • 発生した配当原資を、全出資者の口数で割り算して(持分割合に応じて)分配する。

つまり、一升瓶(1,800ml)が1本出荷されれば、540円(1,800ml × 0.3円)の配当原資が生まれる計算です。赤字でも黒字でも、とにかく「お酒が工場から出ればチャリンと発生する」という非常にシンプルなルールです。

また、自分の受け取れる配当のパーセンテージ(持分割合)について、公式の利用規約等では以下の計算式が定義されています。

【計算式】

持分割合=(購入者が保有する商標権持分の口数)÷{(商標権持分の分割数)―(ユーティリティ受領者の商標権持分の口数)}

引用:よくある質問と回答(配当について)|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

ここで突然出てくる「ユーティリティ受領者」という言葉ですが、公式サイトの「商標権と日本酒」のページに、以下のような一文が記載されています。

※商標権持分の購入者は、申請によりロイヤリティ請求権に代えて、Sake World牧野蔵の商品の購入時に持分割合に応じて最大3%の割引を受ける権利(「ユーティリティ請求権」といいます。)を取得することができます。なお、ユーティリティ請求権を取得した者は、配当を受け取ることができず、変更後2年間はロイヤリティ請求権を取得することができませんので予めご留意ください。

なお、リーフ(※運営会社)は、ロイヤリティ請求権に代えて、ユーティリティ請求権を選択しているため配当については受領いたしません。

引用:商標権と日本酒|Sake World酒蔵投資(サケワールド)
※は筆者補足

つまり、「配当の代わりに最大3%の割引を受ける権利」のことであり、こちらを選択する投資家が多くなるほど配当の割合は増える仕組みになっているようです。運営会社もそちらを選択しているとのことですが、具体的にどれだけの割合でユーティリティ請求権が選択されるかは計算のしようがないため、投資判断する上では「一般の購入者は全員『配当(ロイヤリティ)』目当てであり、ユーティリティ受領者はゼロである」という、自分にとって一番不利なケースを前提にシミュレーションを行うのが、最も安全なアプローチと言えます。

なお注意点として、全国の提携酒蔵が「独自に」出荷したお酒は対象になりません。あくまで「牧野蔵から出荷されたSake Worldブランドのお酒」の量だけがカウントされるとのことです。

参考:

配当金の受け取りは「暗号資産」

一般的な株式投資の配当金は銀行口座に日本円で振り込まれますが、Sake Worldの酒蔵投資は異なります。

毎年の配当金は、法定通貨(円)ではなく暗号資産(仮想通貨)で支払われます。

公式アカウントは、受け取りに使用する暗号資産として「POL(旧Polygon / MATIC)」を予定していると明言しています。

投資家は、商標トークンを購入したデジタルウォレットで暗号資産を受け取ることになります。

この「商標権」「出荷量連動」「暗号資産」という3つの事実が、この後解説する「メリット・デメリット」の根幹に関わってきます。

Sake World酒蔵投資のメリット・デメリット

ここからは、この酒蔵投資の「メリット」と、絶対に知っておくべき「デメリット(リスク)」をシビアに分析していきます。

メリット:実業の基盤と少額からの「推し活」体験

大前提として、Sake Worldの運営会社は京都で実業を行っており、実店舗でのアッサンブラージュ(ブレンド)体験などは非常に高く評価されています。

「日本の酒蔵を応援したい」「新しい日本酒の形を一緒に作っていきたい」という純粋な気持ちで、「無くなっても困らないお金(1口5,500円など)」を投じて見守るパトロン(推し活)的なスタンスであれば、決して悪い体験にはならないでしょう。

デメリット①:シミュレーション数値と現実の酒造キャパシティの乖離

しかし、「投資」として利益(リターン)を本気で狙うとなると、話は全く変わってきます。最大のデメリットは、公式が提示している配当シミュレーションです。

公式ホームページ等では、「10年目で利回り35%」「20年目以降は利回り85%」という驚異的なシミュレーションが提示されています。しかし、この投資は「出資口数が増えれば増えるほど、1口あたりの配当を維持するためには膨大な出荷量が必要になる」という仕組みです。

もし、公式が設定している最大販売枠である約900万口(約495億円分)が完売したと仮定しましょう。

10年目に利回り35%(1口あたり年間1,925円)を達成するには、配当原資のルール(1ml=0.3円)に当てはめると、牧野蔵単体で「年間約5.7万kL」もの日本酒を出荷しなければなりません。

現在、日本で一番日本酒を出荷している最大手メーカー(白鶴酒造など)の出荷量がおよそ5万kL台です。つまり、地方の小さな蔵が、たった10年で「日本一の酒造メーカー」に急成長しなければ、この利回りは達成できない計算になります。

なぜこのようなシミュレーションになっているかというと、公式では「商標権持分の販売総額22億円(40万口)」の仮定で計算しているためです。40万口であれば、利回り35%に必要な出荷量は約2,560 kLです。これなら地方の中堅クラスの酒蔵になればなんとか達成できる「現実的な数字」に収まります(それだってなかなかの急成長に思えますが)。しかしそうなると、「約900万口・最大495億円」になぜ設定したのか、という点が気になりますね。

デメリット②:暗号資産(POL)の価値下落リスクと税金計算の手間

配当の受け取りが「暗号資産(POL)」であることも、投資家にとってはデメリットです。

まず、POL(旧Polygon)の長期チャートを確認すると、ピーク時から大きく下落しているダウントレンドにあります。配当としてウォレットに振り込まれてから、日本の取引所で「日本円」に換金するまでの間に、その価値がさらに目減りしてしまうリスク(価格変動リスク)を常に負うことになります。

さらに厄介なのが「税金」です。暗号資産を受け取った時点のレートで日本円換算して申告し、さらにそれを日本円に換金した際の価格差も計算しなければなりません。1口(数千円)の投資のために、確定申告で雑所得計算を強いられるのは、コストパフォーマンスが悪いと言わざるを得ません。

なお、「特定のトークンが、50年後も現在と同じように国内取引所で簡単に売買できる(流動性を保っている)保証がない」という懸念に関しては、公式に「配当期間が長期に及ぶため、将来的には変更の可能性がございます」との回答があります。

50年配当が受け取れるという触れ込みの投資で、将来的な配当がどのように支払われるか不透明というのは、ちょっと怖いですね。。

デメリット③:自由に売却できない流動性の低さ(塩漬けリスク)

この投資で購入するのは「商標権の共有持分」です。株式のように証券口座でボタン一つで売却(現金化)できるものではありません。

商標法の規定などにより、自分の持分を誰かに譲渡(転売)するには、他の共有者や運営会社の同意が必要になるなど、極めてハードルが高くなります。つまり、一度投資したお金は、長期間にわたって引き出すことができない「塩漬け状態(流動性リスク)」になることを覚悟しなければなりません。

参考:よくある質問と回答|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

Sake Worldに関するよくある質問

ここでは、Sake Worldの酒蔵投資について、読者の皆さんからよく寄せられる疑問や、ネット上で飛び交っている不安の声について、Q&A形式でフラットにお答えします。

Q: 投資詐欺ですか?(違法なサービスですか?)

A: いいえ、事業者自身が法律事務所への確認を行なっています。

前述の通り、運営会社は京都で長年実績のある老舗企業であり、資金調達や特許取得などの事実もあり、架空のペーパーカンパニーが行っている事業ではありません。

なお、この点に関しては公式も認識しており、「法律事務所などへの確認を実施している」と回答しています。

参考:よくある質問と回答|Sake World酒蔵投資(サケワールド)

Q: 知らない人からSNSで「紹介コード(クーポン)」を送られました。安全ですか?

A: それはSake Worldの「販売パートナー(アフィリエイト)」による勧誘である可能性が高いです。

Sake Worldは、紹介者が報酬を受け取れるアフィリエイト制度を導入しています。SNSで「無料で1口もらえる」「絶対儲かる」といったテンプレ文を送る人たちは、自分が紹介報酬を手に入れたいから勧誘しているに過ぎません。

投資判断は、紹介者の言葉ではなく、あなた自身で数字をシミュレーションして判断しましょう。

Q: 途中で解約したり、他人に売却(換金)したりすることはできますか?

A: 流動性は低いですが、投資対効果が認められれば転売の可能性はあります。

配当がNFTであること、商標持分と言う投資形態であることから、株式や不動産のように市場が大きくありません。そのため売却は簡単にはいきませんが、投資によってしっかりと利益が出ているのであれば、購入希望者も出てくるでしょう。

つまり重要なことは、投資として利益がしっかり出るかどうか、もっと言えば、SakeWorldの出荷量が今後の堅調に成長するかどうかにかかています。

Q: 配当の「暗号資産(POL)」はどうやって日本円にするのですか?

A: 自身で国内の暗号資産取引所の口座を開設し、換金手続きと「雑所得」の確定申告を行う必要があります。

配当は、商標トークンを購入したデジタルウォレットに暗号資産(現時点ではPOLを予定)として振り込まれます。それを日本円にするには、CoincheckやbitFlyerなどの国内取引所に送金し、そこで売却して銀行口座に出金するという手間がかかります。

また、受け取った際の価値と売却した際の価格差などを細かく計算し、「雑所得」として確定申告を行う必要があります。

Q: 「牧野蔵」以外の酒蔵にも投資できるのですか?

A: 現時点では、自社グループである「牧野蔵」のみが対象です。

Sake Worldには全国55以上の協力酒蔵がいますが、彼らはあくまで「ブレンド用のお酒を提供する」ことに同意しているだけで、投資スキームに賛同しているわけではありません。実際にSNSでは、協力酒蔵の複数が「投資スキームについては関知していない」と公式に声明を出す騒動も起きています。

SNS上ではSake World側からの声明も見られるものの、今後外部の酒蔵を巻き込んだ投資銘柄が次々と増えていく可能性は不透明です。

Sake World酒蔵投資のまとめ

今回は、SNSや検索サジェストで「怪しい」と表示される「Sake World酒蔵投資」の実態について、投資マニアの視点から徹底的に解剖してきました。

結論として、Sake World酒蔵投資は「本気で資産を増やすための投資」としては、現時点では不確定要素が多すぎると言わざるを得ません。

「1口5,500円なら無くなってもいい。純粋に新しい日本酒の取り組みを応援したい」という、クラウドファンディングや「推し活」の延長として楽しむ分には良いでしょう。しかし、リターン(利益)をあてにして大切な資金を投じるのであれば、一度立ち止まって、この厳しい現実の数字と仕組みを再確認してください。

私自身、不動産投資を中心とした資産形成も実践しています。

こちらのページにこれまでの投資実績を掲載しているので、興味のある方はあわせて読んでみてください。

Sake Worldを検討されている方へ

  • 「日本の伝統産業の応援になる」「絶対儲かる」という言葉だけで投資判断をしていませんか?
    → 投資と寄付(推し活)は全くの別物です。シミュレーションの数字が現実の市場規模に合っているか、冷静に計算する必要があります。
  • 「配当が暗号資産(仮想通貨)でもらえるから将来さらに値上がりする」と期待していませんか?
    → 受け取るトークン自体の価値が下落するリスクや、日本円への換金・雑所得の税金計算の手間を見落としてはいけません。
  • 「権利を買うだけだから安全」と説明されていませんか?
    → 株式のようにボタン一つで売却(現金化)できるわけではなく、実質的に資金が長期間ロックされる塩漬けリスクがあります。
  • SNSで知らない人から「紹介コード」や「お得なキャンペーン」を案内されていませんか?
    → それはあなたに儲けてほしいからではなく、紹介者がアフィリエイト報酬を得るためのポジショントークである可能性が高いです。

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私は不動産投資を中心に資産形成を進めてきました。私の投資実績はこちらのページで紹介していますので、ぜひご覧ください。

もちろん私自身が資産家の家系に生まれたわけでも、起業で大きく成功したわけでもありません。

コツコツと投資を続けて来た結果です。真面目な勤め人であれば十分に到達可能な領域ですよ。

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